こんにちは、ゆうなぎです。本日は自己肯定感と自己効力感というテーマでお話します。
自己肯定感ブーム
「自己肯定感を大切にしましょう」という言葉は、よく耳にします。SNSを開けば「今の自分を愛して」という投稿が、テンプレート化しているんじゃないかと思うくらいです。ただ今日は、似て非なる概念である「自己効力感」について考えてみたいと思います。
二つの「自己感」の違い
自己効力感とは、
簡単に言えば「自分はできる」という一種の確信のようなものです。例えば、野球選手がバッターボックスに立つ時の「自分は必ず打てる」という気持ち、これが自己効力感です。
一方、自己肯定感とは
「今のありのままの自分を受け止める」という考え方です。たとえホームランが打てなくても、その時の等身大の自分を認めてあげる、そんな感覚です。
自己肯定感だけでは足りない理由
最近は特に自己肯定感の方が大切だという話をよく聞きますが、私はここにちょっと違和感を感じています。というのも、自己肯定感だけでは十分な成長が望めないのではないか、と考えているからです。なぜかというと、自己肯定感だけに頼ると、新しいことへの挑戦が消極的になってしまう可能性があるんですね。まるで「ありのままの自分」という安全地帯から一歩も出たくない引きこもりのような状態になってしまうわけです。
現状維持バイアスの落とし穴
「今のありのままの自分でいい」という考えは間違っていませんが、これだけに固執すると、ある種の現状維持バイアスが働いてしまいます。「今の自分でいいんだから、無理して新しいことをする必要はない」という考えに陥りやすく、そうなると成長の機会を逃してしまうことになります。
自己効力感の重要性
ここで重要になってくるのが自己効力感です。まだ達成できるかどうかわからない目標に対して、「自分ならできる」「やってみよう」と思える力は非常に大切です。例えば、経験したことのない仕事を任された時、自己肯定感だけでは消極的になりがちです。「この仕事、できるかわからない」「新しいことを始めるのは面倒だな」といった具合にね。
挑戦する勇気の源
でも、自己効力感が高ければ、「よし、やってみよう」という前向きな姿勢で臨むことができます。確かに全てが手に取るようにわかるわけではありませんが、「自分ならできる」という気持ちで新しいことに挑戦する。これが成長には欠かせないんです。
自己効力感を高めるには
でも、自己効力感が低い人はどうすればいいのか?そんなに自分に自信を持てないんだけど、という意見が出てくるかもしれません。
多くの人が「自分はできる」と思えない理由の一つに、失敗への恐れがあります。野球選手でいえば、「絶対にホームランを打てる」と思おうとしても、「もし打てなかったらどうしよう、惨めな思いをする」という不安が大きすぎると、結局バットは振り切れないんですね。
失敗を受け入れる力
ここで重要になってくるのが自己肯定感です。「失敗したらどうしよう」ではなく、「失敗しても、それは今の自分の実力としてしっかり受け止めよう」という考え方。この自己肯定感があるからこそ、「とにかくやってみよう」という挑戦ができるわけです。この自己肯定感があれば、たとえ三振しても「次は打てる」と切り替えられる。そして、次のバッターボックスでまた「自分は打てる」という自己効力感を発揮できるというわけです。
まとめ:成長のための両輪として
つまり、失敗を受け入れられる自己肯定感があってこそ、自己効力感が十分に発揮できる。そういう意味で、自己効力感と自己肯定感はセットで持っておく必要があるんです。両方があってこそ、本当の意味での成長が可能になるというわけですね。